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「移住」ではなく「複数拠点生活」をする人が実はすでに500万人を超えている件

全国で500万人以上が複数拠点生活を実施中。広めの物件が人気で、低価格帯の需要が高い。維持費や初期費用、エリア選定が重要視され、地方不動産の活用が期待される。
「移住」ではなく「複数拠点生活」をする人が実はすでに500万人を超えている件

【地方部の不動産関係者、必見】地方「移住」ではなく「複数拠点生活」をする人が実はすでに500万人を超えている件。どんな物件が売れている?

広さを求めて田舎へ

 完全な地方移住ではなく、複数の拠点を構えて生活している人が全国ですでに500万人を超えていることについては前回お伝えしましたが、今回もその実像について、特に物件選びなどの具体的なポイントなどについて掘り下げてみたいと思います。

  特に地方部の不動産業界の方などに使って頂けそうなデータも出ていますので、一度目を通していただければ多少なりとも役立てて頂けるのではないかと思います。

メイン/サブの両拠点で「広い物件」を「購入する」傾向

前回、複数拠点を構えている層について、その属性や収入などについてのデータについて述べてきましたが、今回はその延長として具体的な物件選定の傾向などについてお話したいと思います。

複数拠点を構えている層のメインの拠点についてですが、持ち家である人は82.7%となっており、やはり持ち家の方が複数拠点を構えるケースが多いようです。また、メイン/サブの両拠点が持ち家という層も57.3%となっており、安定的に両方の拠点を構えたいといった傾向が伺えます。

ちなみに住居の面積についてですが、平均の面積となりますがメイン住居が86.2㎡でサブ住居が79.3㎡となり、またメイン/サブ両方とも50㎡以上の割合が54%を超えるところから、メイン/サブの両拠点において、広さは必須のようです。

やはりシビアな「おカネ」のはなし

次に、気になる金銭的な側面についてです。まずは予算から見ていきますと、全実施者の平均として、サブ拠点の平均価格は約2300万となっていますが、少し実際の予算としては高すぎる気もします。

そこで、各価格帯での購入割合を見てみますと、500万未満が13.5%、1000~1500万未満が9.5%、1500~2000万未満9.2%となっており、やはり低価格物件を購入した層が一番多いようです。

そのサブ物件を購入する際の資金調達方法についてですが、割合別に預貯金が37.4%、融資が31.6%となっており、一番多いのはキャッシュでの一発購入ですが、融資を利用する方も同じくらい存在するようです。

利用頻度は意外と高いが、選定ポイントは想定どおり

海辺の別荘では、その念願のサブ拠点での生活ですが、どのくらいの利用頻度かを見てみますと、週に1回以上が23.9%、2~3か月に1回以上が16.7%、月に1回以上が16.6%以上と、意外にも週1回以上という超がつくほど頻繁に利用していることが分かりました。

また参考になる点として、サブ拠点を構えたエリアの選定理由という項目があるのですが、こちらは多い順に、1位は「実家がある」2位は「以前住んでいたor配偶者に関りがある」3位「家族/親族が住んでいる」という順序となり、その次の4位には「趣味や旅行で通っていた」という理由でのエリア選定を行ったとのことです。

それから、肝心の物件選定時の重視ポイントについてですが、割合順に物件の維持費32%、初期費用(物件価格等)29.6%、周辺環境(街並み、自然、治安等)23.1% というポイントを重視して物件を選んだとのことで、エリアの選定理由とともに、両項目共に不動産を購入するというアクションを起こすときのあるあるで、想定内といったところでしょうか。

今回も近年活発になっている複数拠点生活について、主に物件についてのデータを掘り下げてみましたが、特に地方部の不動産業界の方などには参考になりそうな実態が浮き彫りになっていますので、ご自身のエリアに眠る古家や長期在庫などの販売に活かされてはいかがでしょうか。