移住(多拠点生活)を実現するまでのステップ

移住経験者が解説する、リアルな移住ステップをご紹介。 移住は新しい人生を始める大きな一歩です。私自身も移住を経験し、さまざまな悩みや不安、トラブルを乗り越えました。その実体験をもとに、理想の移住を実現するために知っておくべきステップを具体的にお伝えします。このガイドが、皆さまの移住計画の道しるべとなれば幸いです。

1

理想の移住先での生活をイメージする

  • 自分が望むライフスタイルを明確にする
    まず、自分がこれからどのような生活を送りたいのか具体的に考えましょう。たとえば、自然豊かな田舎暮らしでゆったり過ごしたいのか、都市部で利便性を重視したいのか、多拠点生活で自由に移動できる環境を求めているのかを明確にします。現在だけでなく、5年、10年先のイメージを膨らませてまずは理想の生活をイメージしてみましょう

  • 家族やパートナーとの意見交換
    家族やパートナーがいる場合、全員が納得する選択をするためにしっかりと話し合うことが大切です。それぞれの希望や懸念事項を共有し、妥協点を見つけることが重要です。
    家族やパートナーを話をするなかで、考え方の違いや理想の生活のイメージが異なることもあるでしょう。その場合は個人がこれは譲れないという項目を出し合い、優先順位をつけてみてはいかがでしょうか。なんとなく共通のイメージが浮かび上がってくると思います。

  • 懸念事項を洗い出し解決方法を検討する
    例えば、以下のような懸念事項を考慮してみてください。

    • 収入の安定性: 移住後の仕事や収入源をどうするか。リモートワークや地元での仕事の可能性を調べましょう。

    • 教育環境: 子どもがいる場合、現地の学校や教育機関の情報を収集して、生活の中で無理がない選択を。

    • 医療アクセス: 地域によっては医療機関が少ない場合があるため、近隣の病院やクリニックの有無を確認しましょう。

    • ご近所付き合い:地方は都会と違い、ご近所の方々と助け合いながら生活するということが普通だと思ってください。年に何度か共同で草刈作業があったり、地域の祭り、消防団、お葬式など意外と参加しないといけない行事がたくさんあります。不安を感じる方は、まずは2拠点生活をしてみる方法や、別荘地に移住するという方法もあります。ちなみに私は別荘地に移住しました。
  • 目標を設定する
    理想の移住先や暮らしを思い描いたら、その実現に向けた目標を立てましょう。「半年以内に移住先を決める」「1年間で引っ越しを完了させる」など具体的な目標を設定すると進捗がわかりやすくなります。

筆者の経験

筆者は結婚していますが子供はいません。しかし、当時は犬3匹、猫2匹、インコ1匹、鯉、金魚…と動物好きな二人が割と都会で暮らしていました。日ごろから二人で犬たちがもっとゆったりと暮らせ、ニワトリなども飼いたいね。と話していたのが移住の始まり。
そういう意味では日ごろから移住に対するイメージをお互い確認していたので、割とこのステップはスムーズにいきました。ただ、子供さんがおられるご家庭はもっともっと時間がかかるように思います。
あと、懸念したのは移住先でなじめるかということ。私も妻も少し人見知りする方なので、やはり気になりました。なので、まずは2拠点生活から始めるという選択肢も実際検討していました。

2

移住先の情報をリサーチ

  • 多様な情報源を活用する
    インターネットやSNSを活用して、候補地の特長や暮らしやすさを調べます。YouTubeやブログで実際の移住者の体験談を見るのも参考になります。
    地域おこし協力隊や自治体の移住促進イベントに参加して、生の声を聞くことで現地のリアルな情報が手に入ります。
    実際私も候補となる地方の市役所に行き、担当の部署でいろいろお話を聞きました。例えば、「雪はどの程度降り積もることがあるのか」「地域のイベントや風習について」「その地域での就職状況について」など。就職についてもかなり具体的なお話を聞くことができました。
  • リサーチ時に確認すべきポイント
    リサーチ時に是非チェックしてほしいポイントとしてハザードマップがあります。水害、土砂崩れ、津波などの災害リスクがあるのかどうかがわかります。該当の各市町村のホームページで掲載されていることがほとんどなので、是非事前に確認しましょう。
  • アルカナの活用で時間と労力を節約
    アルカナ概要図
    当サービス「アルカナ」(https://arucana.jp/)を利用すれば、不動産サイトを巡る手間を省き、効率よく物件情報を集めることが可能です。
    個人情報を公開せずに、自分が物件に希望する条件を設定して理想の物件がリクエストできます。あとはそのリクエストに対して不動産会社から物件の提案が集まってくるので、検索の手間から解放されるだけでなく、さまざまな物件情報を比較できる点がメリットです。

  •  
  • こだわり条件を反映させる アルカナでは、購入や賃貸を希望するエリアの不動産業者に直接条件を伝えることができます。たとえば、広い庭付きの一軒家や理想の景色が見える別荘など、細かな希望を正確に反映させた条件を依頼することが可能です。

  • 隠れたお宝物件を見つけるチャンス 不動産市場には、オーナーの希望で一般に公開されていない物件が多く存在します。アルカナを通じて、そのような非公開物件の情報が得られる可能性もあるため、他では見つけられないお宝物件に出会えることも。

多様な物件タイプに対応 アルカナでは、居住用の物件だけでなく、事業用や投資用の物件も幅広く取り扱っています。会社で使用する大規模な土地や倉庫、収益物件など、あらゆるニーズに応えることができます。

筆者の経験

移住先の候補を探すあたりからかなりの時間と労力を強いられる作業となりました。あたり前ですが、当時「アルカナ」のような便利なサービスはなく、各種不動産サイトで検索するのですが、やはり田舎の物件情報は少なかったです。ショッピングモールにある〇ーモカウンターなんかにも足を運びましたが、結局いい情報は得られませんでした。
そこでよく見ていたのは「田舎暮らし」をターゲットとしている地方の不動産会社のサイト。実際何社か足を運び話を聞いたりしましたが、それでも情報の量は限られていて、結果的に移住するまでにかなりの時間がかかりました。

これから物件を探す皆さんは、既存のネットサービスはもちろん、アルカナのような「自分の欲しい物件を拡散」して効率的に物件情報を集めることができるので、私の時よりラクで楽しく物件選びができると思いますので、我ながら羨ましいです・・・

3

実際に訪れてみる(内覧)

候補が見つかれば実際に現地を訪れ、可能であれば物件を内覧しましょう。

  • 内覧の手順

    1. 事前に不動産業者と連絡を取り、内覧の日程を調整します。

    2. 内覧当日は、時間に余裕を持って現地に到着しましょう。

    3. 不動産業者や案内役の方に質問をしながら、物件の隅々まで確認します。

  • 現地でチェックすべき項目

    • 設備の状態: 給湯器、エアコン、キッチンや浴室などの設備が正常に機能するか確認します。

    • 日当たりと風通し: 実際の時間帯の日差しや換気の状態を確認することで、住み心地をイメージできます。

    • となりとの境界や接続道路の所有者:境界線が明確であるか、不動産業者に確認しましょう。隣地とのトラブル防止につながります。また接続道路の種類(私道・公道)や幅員を確認し、大型車(リフォームや建築工事費が上がる可能性もあります)が通行できるかや安全性をチェックします。別荘地の場合、道路管理者の会社がすでに倒産しているということもありますので要注意です

    • 収納スペース: 収納の量や使いやすさをチェックし、生活用品が十分に収納できるか考えます。別荘物件の場合、長期の生活を想定していない作りになっている場合もあります。

  • 周辺環境を確認するポイント

    • 公共交通機関のアクセス: 最寄駅やバス停までの距離を実際に歩いてみることで利便性を確認します。

    • 買い物施設: スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどの位置を調べ、日常の買い物のしやすさを確認しましょう。

    • 医療機関: 病院やクリニックの場所と距離をチェックし、緊急時に備えます。

    • 地域の雰囲気: 実際に歩いてみて、治安や街の雰囲気を体感しましょう。

  • 地元の人々との交流 現地の人々と積極的に話をすることで、その地域のコミュニティや暮らしやすさを知ることができます。

筆者の経験

私も数年にわたって様々なところに足を運びました。地元になじめるか心配だったので、近くに移住してきた方が実際いるかどうかなどは必ず聞きましたし、その地域の祭りやお葬式の時の対応なども確認しました。実際は優しい方ばかりでお野菜や果物をいただいたりして、こちらからもできる範囲でお返しをしてなど地域のつながりに感謝しながら暮らしています。
また、別荘地ではいい物件があっても道路がひどいところも結構あります。バブルの時に開発され、すでに管理会社が倒産してる場合、道路の管理はされずどんどん悪くなっているのでしょうね。こんなことも実際に現地に訪れることでわかったりします。蚊がやたら多かったり(笑)。
あとちょっと怖い話で、大きな石碑があり、話を聞くと大きな災害でたくさんの人がお亡くなりになったことがあったそうです。もちろんその後対策をされているとのことでしたが、やはりハザードマップの確認は重要だと感じました。

4

契約及び移住の手続き

物件が決まれば契約へと進みます。なれないことなので、しっかりと前準備を行い進めましょう。

  • 契約前の最終確認

    • 契約書の内容を詳細に確認します。特に収受する金銭の額、修繕義務、インフラ関係の費用、町会費など、お金に関する項目は注意深くチェックしましょう。理解できない場合は不動産業者に分かるまで確認することが大切です。

    • 実際の物件の状態や設備が契約内容と一致しているかを確認します。

    • 契約書に不明点があれば、必ず不動産業者やオーナーさんに相談してください。

  • 必要な手続きと書類の準備

    • 身分証明書や収入証明書、保証人の情報など、契約に必要な書類をあらかじめ用意しておきましょう。

    • 初期費用(売買なら手付金、賃貸なら敷金、礼金、前家賃など)の支払いについて、不動産業者に確認します。

    • 売買の場合、契約時に手付金、物件の引き渡し時に残金を全て払うことが多いので、そのスケジュールなども要確認です。

  • 移住に向けた行政手続き

    • 新居の住所に基づいて住民票の移動を行います。役所での手続きが必要です。

    • 電気、水道、ガス、インターネットなどのライフラインの開設手続きを行い、引越日から利用できるように準備しましょう。

  • 引っ越しの計画

    • 引越業者の選定や見積もりの予約を早めに行います。シーズンによっては混雑するため注意が必要です。

    • 新居に搬入する家具や家電のサイズを事前に確認し、間取りに合うものを選びましょう。

筆者の経験

売買又は賃貸、新築、中古物件など契約の形態は様々ですが、大切なのは「しっかりと契約内容を確認する」こと。不明点があれば、その時に必ず確認しましょう。「後でいいや」と思っていたら確認するタイミングを逃したりしてしまいます。
私の場合、土地を購入して新居を建てたのですが、ウッドショックの影響で資材がどんどん値上がりしていった時期でした。当初予定していた金額よりどんどん建築金額が膨らんでしまい、どこかでコストを下げていかないといけないのですが、工事はすでに進んでいます。削減の項目は確認したはずですが、後になって「食洗器は外したっけ?」とか夫婦で確認しあう事態に。今となっては確認しづらくて、結局そのままに・・・

賃貸、中古物件、新築問わず、遠慮せずに「要所要所で必ず確認」「気づいたら確認」「念のため確認」が大切です。あとになってからでは取り返しがつきませんから、しつこいくらいに確認するつもりでちょうどいいと思います!